ウェビナーとは?セミナーとの違いやメリット・デメリット

企業のセミナーや研修、学校や塾の授業、フィットネスプログラムなど、様々なコンテンツがオンラインで実施されるようになりました。海外ではオンライン型のセミナーをwebとseminarを掛け合わせて「ウェビナー」と呼び、この呼び名は日本でも普及してきています。

ここでは、セミナーのオンライン開催を検討中の担当者向けに、会場型セミナーとウェビナーの違い、ウェビナーのメリット・デメリットについてご紹介します。

ウェビナーと会場型セミナーの違い

ウェビナーは会場型セミナーと比較して手配する物が少ないのが特徴です。また、直接参加者と接触しない分、当日運営の手間がかかりません。費用も労力も抑えられるのがウェビナーと会場型セミナーの大きな違いです。

- ウェビナー 会場型セミナー
会場 オンライン 物理的な空間が必要
集客(参加者) 国内外から参加者を募ることが可能 当日来場できる人に限る
機材 パソコン、マイク付きイヤフォン プロジェクター、スクリーン、マイク
費用 ウェビナーツール 会場、レンタル機材、運営スタッフ
スタッフ 担当者、事務作業スタッフ 担当者、事務作業スタッフ、当日受付スタッフ、誘導スタッフ
当日運営 接続テストやリハーサルなど、必要最低限の準備で本番を迎え、終えられる。 当日は準備や受付のために30分以上前から会場入りする必要がある。また、終了後は片付けなどの撤収作業が発生する。
例)会場設営、配布物の準備、受付、片付け

ウェビナーのメリット

1. 開催コストの大幅削減

ウェビナーは会場、レンタル機材、当日運営スタッフが不要な分、開催コストを大幅に削減できます。そのため、予算の都合でセミナー開催数を制限していた主催者は、ウェビナーなら同じ予算で開催数を増やすことが可能です。

セミナーは開催規模が大きければ大きいほど費用がかかります。会場費はもちろん、数百名以上入る会場にはスクリーンが2面必要になり、プロジェクターも2台必要です。規模に応じて受付スタッフや誘導スタッフの人数もかさみます。季節によってはクロークを必要とすることもあり、こちらももちろんコストがかかります。

ウェビナーは開催規模が大きければ大きいほど、開催頻度が多ければ多いほどコスト削減が見込めるので、オンライン開催にシフトできるコンテンツはウェビナー化を検討するといいでしょう。

2. 集客力を上げられる

ウェビナーはインターネット環境があれば、どこからでも参加できます。今まで東京開催のセミナーは首都圏からしか参加者を募れなかったのが、ウェビナーなら参加者の所在地関係なく集客できます。

また、会場型セミナーは収容人数に応じた集客しかできませんが、ウェビナーは会場費よりも低価格で大人数の参加者に視聴してもらえます。そのため、会場規模や予算の都合による集客の機会損失を防げます。

さらにウェビナーは参加者にとってもメリットがあります。参加者は会場までの移動時間や交通費かかりません。ウェビナーによってはパソコンだけではなくスマートフォンやタブレットからも視聴できるため、気軽に申し込めます。

3. 双方向コミュニケーションが取れる

会場型セミナーでは、セミナー中に参加者とコミュニケーションがなかなか取れません。質疑応答の時間があっても、質問をする参加者は多くありません。しかし、ウェビナーは他の参加者の目が会場型ほど気にならず、質問がしやすい環境にあります。

また、ウェビナーによってはプレゼンの途中でアンケートを実施できます。会場型セミナーではアナライザーと呼ばれるアンケート用機材やアプリが必要なので、プレゼン中アンケートを実施する主催者は多くありませんでした。しかしウェビナーでは、従来難しかったインタラクティブなプレゼンが実現できます。

ウェビナーのデメリット

ウェビナーのデメリットは主催者が参加者の反応を直接見たり、感じたりすることができない点です。そのため、コンテンツが参加者にとって有益だったのか判断しにくくなっています。また、気軽に参加できるが故、参加者の集中力が切れやすく、途中離脱も発生しやすいデメリットもあります。

そのため、ウェビナー主催者は会場型セミナーよりもコンテンツを工夫しなければなりません。参加者が期待しているトピックをテンポよく飽きないように展開したり、途中でアンケートを実施して画面に集中する時間を設けたりして、途中離脱を防ぐ対策をとりましょう。

離脱を防ぐアイディア

  • 会社説明やスピーカーの自己紹介時間は短くする
  • スライドを見ていなくても内容が理解できるように話す
  • 途中でアンケートなど参加型要素を入れる
  • 曖昧な表現を避け、文末は言い切りにする
  • ワントーン高い声ではっきりと話す

ウェビナー活用シーン

ウェビナーは言葉の由来からセミナーの印象が強いですが、セミナー以外の用途で活用できます。

  • 製品やサービスを紹介するセミナー
  • 決算発表
  • 記者会見
  • 講演会
  • 社員研修
  • 入社式
  • 会社説明会
  • 講義・授業
  • 学校説明会
  • 保護者会
  • フィットネスプログラム

ウェビナーを開催する際はツールによって参加者人数や機能が異なるので、開催目的に合ったツールを選ぶことをおすすめします。Zoomウェビナーなら最大10,000人が同時に視聴でき、主催者と参加者がコミュニケーションが取れる機能も豊富です。また、ウェビナーにパスワードを設定して部外者の参加を防ぐこともできるので安心して使えます。

Zoomウェビナーはウェビナーツールの中でも普及率が高く、初めての人でも使いやすいツールです。参加者はZoomアカウントやアプリを持っていなくても、パソコンやスマートフォンのブラウザからウェビナーに参加できます。そのため、ウェビナーツールの使い方や視聴方法が分からなかったことが原因で不参加になる確率を下げられます。

まとめ

ウェビナーは低コストなだけではなく、今まで集客できなかった層を巻き込んだり、参加者とコミュニケーションがとれたり、会場型セミナーでは実現できなかったことが実現できるメリットがあります。一方で、非対面のため参加者へどのような印象を与えているのか読めない不安もあります。今まで実施してきた会場型セミナーのコンテンツをそっくりそのままオンラインにしても、ウェビナーが成功するとは限りません。参加者の心理や行動を理解して、しっかりと対策しましょう。

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この記事を書いた人

宮崎 俊行

一橋大学 経済学部卒。新卒で楽天株式会社に入社し、楽天市場事業部にてECコンサルタント職に従事。その後、同グループのフランス拠点 PriceMinister S.A.Sへ海外赴任を経験。帰国後、株式会社DONUTSのジョブカン事業部でビジネスサイド統括責任者として活躍。2019年に株式会社Airzを設立し、代表取締役に就任。2020年コロナ禍によるウェビナー支援の重要性を強く感じ、ウェビナー代行・支援サービス『Airz Webinar』とハイブリッド配信支援サービス『Airz Hybrid』を開始。国際機関から省庁、東証プライム上場企業から中小企業まで300回以上の支援実績あり。

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