ハイブリッド型(バーチャル)株主総会とは?種類や開催のポイントを解説

現在注目されている「ハイブリッド型(バーチャル)株主総会」ですが、それにはどのような特徴があり、どのようなポイントが開催の鍵を握るのでしょうか。この記事では、その種類からメリット、そして運営ガイドラインに至るまで、一つひとつ解説します。

ハイブリッド型株主総会とは

企業と株主の対話の場である株主総会は、会議室やホールを借りて対面形式で行う方法が主流でした。一方で、遠方の株主が参加できないといった課題も存在しています。 ハイブリッド型株主総会は、従来の株主総会をオンラインでも株主が参加できるようにした形式です。遠方の株主が参加できるだけでなく、移動中でも株主総会に参加できるため時間や場所の制約を軽減します。

ハイブリッド型を含む株主総会の種類

株主総会の種類には以下の3つがあります。

・対面形式の株主総会
・オンラインのみのバーチャル株主総会
・ハイブリッド型株主総会

対面型はリアルな会場開催であるため、株主が経営者と直接交流できる点がメリットです。バーチャル株主総会は場所を選ばず、パソコンやスマホといった機器を通じて参加できます。便利な反面、直接交渉できない点がデメリットです。ハイブリッド型株主総会であれば、双方のメリットを実現できるためより多くのニーズに対応できます。

ハイブリッド型株主総会の仕組み

ハイブリッド型株主総会はリアル会場での開催に加えて、インターネット回線を介して参加可能です。オンラインで株主総会に参加するためのシステムが整備されており、株主は専用のプラットフォームからリアルタイムで株主総会の進行を視聴します。オンラインで質問や議決権の行使が可能であるため、自宅やオフィスから積極的に株主総会に参加可能です。

ハイブリッド型株主総会のメリット

ハイブリッド型株主総会には以下のメリットが存在します。

・株主重視の姿勢をアピールできる
・遠方の株主も参加できる
・対面による直接対話ができる

各メリットについて、詳しく見ていきましょう。

株主重視の姿勢をアピールできる

従来の体験形式の株主総会から脱却しハイブリッド型株主総会を導入すると、より多くの株主が参加できる環境を提供している企業であるとアピールできます。株主重視の姿勢が伝わり、株主総会への出席者数が増えるだけでなく、株主からの意見や新たな株主の増加にもつながります。
企業イメージやガバナンスの向上も期待できるため、業績アップや従業員エンゲージメントの向上といったメリットももたらすでしょう。

場所や時間の制約が少なく参加できる

ハイブリッド型株主総会を導入すれば、今まで遠方に住んでいるために参加をあきらめていた株主も参加できます。これまで会場で株主総会に参加していた人も、交通費や宿泊を抑えられます。仕事の合間や移動中であっても参加できるため、日程調整も容易になるでしょう。場所や時間の制約が少なくなり、より多くの株主が株主総会に参加するようになるため、多様な意見を引き出しやすくなります。

対面による直接対話ができる

ハイブリッド型株主総会であれば、バーチャル株主総会とは異なり対面形式での参加も可能です。そのため直接対話を通じて、企業と株主の信頼関係が構築可能です。オンラインで参加する株主がリアルタイムで議論に参加しつつも、対面で交わされる質の高いコミュニケーションが実現できます。 ハイブリッド型株主総会は、対面形式とオンライン形式の良さを組み合わせておりより効果的な意思決定プロセスを実現します。

ハイブリッド型株主総会の運営ガイドライン

ハイブリッド型株主総会を効率的に運営するには、以下のポイントを押さえたガイドラインを作成するといいでしょう。

・ライブストリーミングの実施要点
・参加者のアクセシビリティ向上
・質疑応答セッションの効率的な運営
・電子投票システムの活用と議決権の確保

順番に詳しく解説します。

ライブストリーミングの実施要点

ライブストリーミングはハイブリッド型株主総会の重要な要素で、映像と音声のクオリティ確保が不可欠です。ユーザビリティの高いプラットフォーム選定や信頼性の高いネットワーク整備、技術的トラブルへの備えが求められます。 株主とのエンゲージメント向上のため、映像と音声のクオリティだけでなくインタラクティブなやり取りを実現する機能の提供もポイントです。ストリーミング品質の確保は、信頼性の高いハイブリッド型株主総会の運営と株主の満足度向上に直結します。

参加者のアクセシビリティ

参加者のアクセシビリティを向上させるために、オンライン環境の整備は不可欠です。ユーザーフレンドリーなプラットフォームの利用や、株主総会開催前のテスト参加を提供するなどの施策をガイドラインに掲載しましょう。
株主総会に必要な資料や情報は事前に提供し、言語や聴覚に障害を持つ参加者への対応も欠かせません。通訳サービスや字幕、手話通訳などを用意し全ての株主が会議内容を理解できるよう配慮しましょう。

質疑応答セッションの効率的な運営

質疑応答セッションは株主と経営層の対話を深める場です。効率的な運営のために、ガイドラインにて質問の事前受付や分類、モデレーターによる進行役について明確にしましょう。
リアルタイムな質問受付システムやスクリーン共有、リアルタイム字幕の提供など、全参加者が追いやすい仕組みが求められます。参加者のエンゲージメントを向上させて、株主総会の成果を最大化しましょう。

電子投票システムの活用と議決権の確保

電子投票システムの活用は、株主の意思を効果的に反映させる手段として欠かせません。簡便性やセキュリティの高さ、透明性と正確性の確保を考慮してガイドラインに記述します。 電子投票システムには事前登録や認証プロセスの設定、投票結果のリアルタイム公開や永続的保存が必要です。運営側は不正投票の防止と適正な管理に努め、株主の信頼を築くために注力しましょう。

ハイブリッド型株主総会のセキュリティとは

ハイブリッド型株主総会ではリアルタイムでの交流が期待されるため、信頼性の高くセキュアな環境を提供することが不可欠です。ハイブリッド型株主総会のセキュリティについて以下の3つの視点で解説します。

・参加者認証システムの重要性
・ITインフラのセキュリティ対策
・運営上のセキュリティチャレンジと解決策

順番に見ていきましょう。

参加者認証システムの重要性

ハイブリッド型株主総会では、正確な参加者認証が不可欠です。不正アクセスを防ぎつつ、確実に本人を確認する仕組みを整備しなければなりません。多要素認証を活用すれば、単一のパスワードに頼るよりも堅牢なセキュリティを確立できます。個人情報の取り扱いも注意が必要であり、データの暗号化やアクセス履歴の保存など参加者のプライバシー保護も重要です。

ITインフラのセキュリティ対策

ハイブリッド型株主総会の開催には、頼りになるITインフラが欠かせません。データセンターの物理的なセキュリティやネットワークの保護対策、システムへの不正アクセスを防ぐためのファイアウォールの適切な設定などが挙げられます。 継続的なシステム監視とログ管理も行い、異常があれば速やかに対応しましょう。ITインフラのセキュリティ対策は、テクノロジーの進歩に合わせて進化させ、新たな脅威に対応していく必要があります。

運営上のセキュリティチャレンジと解決策

ハイブリッド型株主総会のセキュリティは技術的な側面だけでなく、以下の4つの運営上の課題も想定しておきましょう。

・不正な投票行為を防ぐためのシステム
・事前および当日のサポート体制
・参加者への十分な事前情報提供
・セキュリティ意識の向上

緊急時にはスムーズな対応ができるよう計画し、シミュレーションを重ね予期せぬ事態にも素早く適応できるよう準備しましょう。 安心安全にハイハイブリッド配信を行いたいのであれば Zoom、Cisco Webex、Vimeo、Microsoft Teamsなど各種ツールでの配信に対応しているAirz Hybrid(エアーズ ハイブリッド)にお任せ。
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ハイブリッド型株主総会のリアルタイム配信とその挑戦

ハイブリッド型株主総会の価値を最大限に引き出すには、リアルタイム配信も重要な役割を担います。リアルタイム配信について、以下の3つの視点で解説します。

・ライブストリーミング技術の現状
・株主総会でのリアルタイム配信の価値
・インタラクティブな配信を実現するヒント

ひとつずつ見ていきましょう。

ライブストリーミング技術の現状

ライブストリーミング技術は、インターネットを介して動画コンテンツをリアルタイムで配信する技術です。近頃では高画質な映像を低遅延で伝送できる技術が開発されており、ハイブリッド型株主総会でも利用される機会が増えています。
安定した配信を行うには十分な帯域幅や配信設備が必要です。突発的なトラブルへのサポート体制の整備も求められます。技術の進化に伴い、リアルタイム配信を取り巻く環境が日々変化しています。定期的に情報をチェックして、進化スピードに取り残されないようにしましょう。

株主総会でのリアルタイム配信の価値

ハイブリッド型株主総会のリアルタイム配信は、株主の利便性向上はもちろん、企業の透明性や信頼性を高める効果もあります。株主にとっては時間や場所にとらわれず株主総会に参加できるメリットがあり、企業にとっては多くの株主との対話を可能にし、株主の声を直に聞く機会が増えるメリットが存在します。リアルタイム配信の技術的な課題やコストを踏まえたうえで、価値を最大化することが重要です。

インタラクティブな配信を実現するヒント

ハイブリッド型株主総会のリアルタイム配信中に、参加型のインタラクティブ性を高めることは重要です。株主からの質問を可能にしたり、アンケート機能を使ったフィードバックを得たりすることで、活発な議論が生まれます。適切なシステムを構築し、事前のテストを行えば、インタラクティブな配信が実現できるでしょう。

情報公開とハイブリッド型株主総会の将来

ハイブリッド型株主総会によってより多くの株主が企業に目を向けるようになった結果、情報公開の重要性が増しています。情報公開について以下の3つの視点でまとめます。

・情報公開の必要性とその方法
・株主総会における透明性の重要性
・ハイブリッド型株主総会の未来展望とイノベーション

それぞれ見ていきましょう。

情報公開の必要性とその方法

情報公開は企業の透明性を示す上で不可欠です。株主の意思決定に必要な情報を提供すれば、彼らは適切な投資判断を下せます。ウェブサイトに財務報告書を掲載するほか、SNSやメールニュースレターを使ったリアルタイムの情報提供も行われています。
ハイブリッド型株主総会では、リアルタイムでの質問や意見交換が可能なオンラインプラットフォームの導入が進んでいます。株主が地理的な制約を超えて参加しやすくなるため、情報公開の新たな方法として注目されているのです。

株主総会における透明性の重要性

株主総会における透明性は、株主とのコミュニケーションを保つ上で欠かせません。運営側は株主からの質問に公平かつスムーズに回答しましょう。株主が株主総会で取り扱う事案に関して、総会前から情報を把握できるような環境を整備しなければなりません。情報が把握できていれば、株主は総会での議決権行使をより適切に行うことができます。ハイブリッド型株主総会では、オンラインでの参加も可能になるため幅広い株主のニーズに応える工夫がなされていることが求められています。

ハイブリッド型株主総会の未来展望とイノベーション

ハイブリッド型株主総会の未来は、テクノロジーの進化とともに広がっていくでしょう。VR(バーチャルリアリティ)技術を利用して、遠隔地からでも臨場感のある参加が可能になる未来も考えられます。AI(人工知能)を用いた株主の意見や質問を集約するシステムの導入も有効でしょう。ブロックチェーン技術を応用した安全な電子投票システムなども、将来的には普及していく可能性があります。企業と株主の関係性を強化するためのイノベーションが進む分野として、ハイブリッド型株主総会は注目されています。

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この記事を書いた人

宮崎 俊行

一橋大学 経済学部卒。新卒で楽天株式会社に入社し、楽天市場事業部にてECコンサルタント職に従事。その後、同グループのフランス拠点 PriceMinister S.A.Sへ海外赴任を経験。帰国後、株式会社DONUTSのジョブカン事業部でビジネスサイド統括責任者として活躍。2019年に株式会社Airzを設立し、代表取締役に就任。2020年コロナ禍によるウェビナー支援の重要性を強く感じ、ウェビナー代行・支援サービス『Airz Webinar』とハイブリッド配信支援サービス『Airz Hybrid』を開始。国際機関から省庁、東証プライム上場企業から中小企業まで300回以上の支援実績あり。

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