社員研修をオンラインで実施する3つのメリット
リモートワークが推奨されるようになり、社員研修もオンラインで実施されるケースが増えてきました。しかし、今までオフラインでやっていた研修をそのままオンライン化させても、うまくいなかいと感じている担当者もいるのではないでしょうか?ここでは、なぜオンライン研修が成功しないのか、オフライン研修との違いや成功させるためのポイントについてご紹介します。
目次
オンライン研修とオフライン研修の違い
働き方が見直されているのと同時に企業の人材育成の在り方も見直されています。リモートワークが推奨される今、研修もオンラインで受けられるように研修のオンライン化を進めている企業が増えました。まずはオフライン研修とオンライン研修の特徴を見ていきましょう。
オフライン研修
オフライン研修は講師と受講者を会場に集めて対面形式で実施する研修です。講師が受講生の反応を見ながら進行できるので、臨機応変に補足を加えて受講生の理解度を高める工夫を施せます。休憩時間やグループワークを通じて、受講生同士が活発にコミュニケーションが取れるのもオフライン研修の特徴です。
オフライン研修に参加するためには、受講生は仕事を中断しなければなりません。研修日程と自分の仕事の都合がマッチするとは限らず、中には仕事が気になって研修に集中できない受講生もいます。物理的に拘束されてしまう社員研修は、本当は役立つ内容だとしても、忙しい社員にとってはネガティブな印象を与えてしまう恐れがあります。また、企業によっては地方支店の社員を研修のために本社に社員を集める必要があり、その分コストがかかってしまいます。
オンライン研修
オンライン研修は講師と受講生が会場に集まる必要はありません。それぞれが研修を受けたい場所から自由に参加できます。そのため、拠点が多い企業でも1度にまとめて研修を実施できます。また、オンライン研修を録画しておけば復習素材としても活用できます。欠席者への共有も可能となり、効率よく研修プログラムを実施できます。
オンライン研修のデメリットとしては、受講生の反応を直接確認できない点があります。受講生が研修中に別の作業をしていても気がつきにくく、講師は注意ができません。しかし、これらのデメリットはウェビナーツールについているコミュニケーション機能を活用したり、理解度チェックの課題を設けることで解消できます。
オンライン研修を成功させるためには、今までオフラインでやってきた研修をそのまま実施するのではなく、オンライン研修のデメリットを理解し、オンライン専用のコンテンツに作り直すことが重要です。
オンライン研修を開催する3つのメリット
研修をオンライン化することで得られるメリットは大きく3つあります。オンライン研修は便利なだけではなく、受講生の理解度アップや主催者側の作業工数・コスト削減にもつながります。
メリット1:どこからでも参加できる
オンライン研修は講師と受講生の居場所を問いません。日本国内だけではなく、世界中どこからでも参加できます。そのため、講師が各拠点を回ったり、各拠点から受講生を招集したりする必要はありません。一度に100名以上参加できるウェビナーツールが多いので、オンライン研修ではオフライン研修のときのように収容人数を気にしなくてもよくなります。
メリット2:録画配信で復習ができる
最近のウェビナーツールではボタンひとつで録画ができます。録画した研修は受講生の復習用素材として活用できます。オンライン研修はオフライン研修のように受講生の理解度に合わせて進行するのは難しいですが、その分主催者側が決めたコンテンツをブレることなく発信できます。受講生によってはその場で完全に理解でいない内容があったとしても、後から見返せる録画データがあれば一定の理解度を達成することができます。
メリット3:作業工数とコスト削減ができる
オンライン研修は当日の準備がないため、主催者側の作業工数やコストが削減できます。例えば、オンライン研修では、教材の印刷や配布作業、会場のレイアウト作り、講師のための機材設定などの当日準備が不要となります。コスト面では、研修用の会場費や遠方から参加する社員の交通宿泊費を削減できます。削減できた予算や工数は録画した研修動画の編集や研修内容のブラッシュアップなどに利用できます。
オンライン研修を成功させる4つのポイント
オンライン研修にはオフラインとは違ったポイントに注目して準備を進めます。例えば、オフライン研修では当たり前に用意する筆記用具でも、オンライン開催になると手元に用意しない受講生が出てくるので準備物の事前アナウンスが必要でしょう。その他にもオンライン研修ならではの注意点があります。
1. 準備物の連絡する
オンライン研修はパソコン以外に準備物がいらないと思われがちですが、研修内容によっては筆記用具や電卓が必要となることもあるでしょう。パソコン以外に研修に必要な物がある場合は些細なことでも受講生に連絡しておくといいでしょう。
2. 緊急連絡先の用意する
主催者や講師が万全の体制を整えていても、受講生側の問題で接続トラブルが発生するケースもあります。接続トラブルが起きた際の緊急連絡先を伝え、トラブルが起きている受講生に対応できるようにしておきます。そのためには、どのような環境でトラブルが起きやすいか、その際のトラブルシューティングについて事前に調べておくといいでしょう。
3. ウェビナー機能を活用した研修コンテンツを用意する
利用するウェビナーツールにどのような機能があるか把握し、その機能が活用できる研修コンテンツを作ると、オンライン研修でも活発に受講生とコミュニケーションが取れます。チャット、質疑応答、アンケートなどの機能が備わっていますが、まずは受講生が回答を選択するだけでいいような機能を使ってウェビナーに慣れてもらうといいでしょう。その後、受講生にテキスト入力を求めるような機能を使用すると反応率が上がります。
4. フォローアップ体制を明確にする
オフライン研修では研修後に個別で質問ができますが、オンライン研修では研修後の個別質問を受けにくい状況です。その理由として、そもそも研修後に質問をしていいのか、個別に質問したい時はどうしたらいいのか分からないという点があります。オンライン研修では、研修後はどのように個別質問を受け付けるのか、誰に連絡をすればいいのかなどをはっきりと受講生に伝えておきましょう。
オンライン研修にはZoomウェビナーが便利
Zoomウェビナーとは、Zoomミーティングのウェビナー機能です。1万円以下から始められるウェビナーツールとして、世界中で利用されています。同時接続人数によって価格が異なりますが、ウェビナー機能は共通しています。最安プランだと録画ができない、アンケート機能がないなどは一切なく、価格による不便さがないのが特徴です。
Zoomウェビナーを利用するためには、一度Zoomミーティングの有料プランへ申込み、Zoomミーティングの追加機能としてZoomウェビナーを申込みます。Zoomウェビナーへの申込みまで完了すると、管理画面に「ウェビナー」メニューが追加され、ウェビナー登録と開催ができるようになります。
Zoomウェビナーの代表的な機能
Zoomウェビナーにはウェビナーに役立つ機能がついています。それぞれの機能について見ていきましょう。
画面共有
主催者(ホスト)および発表者(パネリスト)は参加者に画面を共有できます。デスクトップごと共有することもできますし、パワーポイントやワードなどアプリケーションごとに共有することもできます。
録画
開催中のウェビナーを録画できます。Zoomウェビナーではクラウド録画とローカル録画の2つの方法で録画できます。クラウド録画ではZoomクラウドに録画データが保存されるので、自身のデバイスの空き容量などを気にする必要がありません。録画したデータはZoomクラウドのURLを連絡するだけで共有できます。ローカル録画は主催者のパソコンや外部データに録画データを保存する方法です。ローカル保存の際は、共有するためにYouTubeなどへ動画のアップロードが必要となります。
挙手
参加者は手を挙げるボタンで主催者や発表者に向かって挙手できます。この挙手機能は予め主催者側でどういう時に使って欲しいのか参加者にアナウンスしないとあまり使ってもらえません。手を挙げるだけなので、チャットよりも使用する時の心理的ハードルが低くく、使い方次第ではウェビナーを盛り上げる機能となります。
チャット・質疑応答
チャットと質疑応答では、参加者が主催者にテキストメッセージが送れます。主催者は送られてきたメッセージに対してウェビナー中に口頭で回答したり、テキストで直接返信することができます。発表者が発言をしながらチャットへ返信するのは難しいので、チャットに返信する別のスタッフがいるとスムーズにウェビナーを進行できます。
アンケート
Zoomウェビナーではウェビナー中にアンケートを表示できます。アンケートの設問と選択肢は、ウェビナー設定時に事前に登録できます。事前に登録したアンケートを発表社のタイミングで表示させ、その場で自動集計して結果を参加者に向けて表示します。一方通行になりがちで参加者の集中力が切れやすいウェビナーでも、途中でアンケートを実施すれば、どこかへ離脱していた参加者をウェビナー画面に呼び戻すことができます。
まとめ
今回はオフライン研修とオンライン研修の違いやオンライン研修のメリット、注意点をご紹介しました。社員研修に限らずどんなウェビナーでも、オフライン開催していた内容の焼き増しではなくオンライン専用のコンテンツを改めて作成すること、使用するウェビナーツールの機能の把握が成功の鍵となると言えます。
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