なぜ伝わらない?相手に伝わるオンラインプレゼンのコツを5つご紹介

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テレワークの浸透により、オンラインでの会議やセミナーの実施が一般的となりました。しかし、対面の時と同じ内容のプレゼンをしているはずなのに、オンラインになるとなぜか相手に伝わっていない、刺さっていないと感じることはないでしょうか。今回のブログでは、オンラインのプレゼンが難しい理由、意識すべきポイント、相手に伝わるプレゼンのコツをご紹介します。

なぜオンラインのプレゼンは相手に伝わりにくいのか

対面のプレゼンの時と同じ内容で話しているのに、オンラインでは相手に情報が伝わっていないという悩みをよく伺います。実は同じプレゼン内容でも、実施する環境が異なると、相手に伝わる情報の量や質に差が出てしまいます。 これは、人間が情報を取得する上で、主にどの感覚器官を使っているかが関係しています。五感ごとの知覚の割合は、視覚が約80%、聴覚が約10%であり、残りの約10%が嗅覚、触覚、味覚と言われています。対面の会議やセミナーは、集中してプレゼンを見る・聴く環境として適していますが、オンラインの場合は “ながら参加”・“ながら視聴” ができてしまうため、プレゼンに向けられる視覚情報も聴覚情報も落ちてしまいます。 例えば、相手がプレゼン資料ではなく、全く関係のない他の情報を画面に映しながら、聴覚だけに頼ってプレゼンを聴いている “ながら参加”・“ながら視聴” の状況では、そもそも聴覚から得られる情報の割合は10%と少ないため、相手に伝わる情報量や質が下がると考えられます。 また、相手がプレゼン資料を見ている場合は、人間は視覚情報が優位のため、資料に書かれている文字を読むことに集中しすぎて、話している内容が頭に入りにくくなります。その結果、一見プレゼンに集中しているこの場合でも、伝わる情報の量や質が下がると考えられます。 ※参考:「人が受ける情報の8割は視覚」- リスク対策.com

オンラインのプレゼンで意識すべきポイント

オンラインでのプレゼンは、話者、資料、配信ツールで構成されています。こちらを視覚と聴覚で細かく見ていくと、下記の図のようになります。こちらを用いて、それぞれの構成要素で意識すべきポイントをご紹介します。
視覚情報 聴覚情報
1. 話者 ・外見(髪型や服装など) ・表情 ・身振り手振り ・声(大小、抑揚、速度、口癖など) ・声以外の音(PC操作、環境音など)
2. 資料 ・色 ・文字 ・図表 ・写真、イラスト、動画 ・音
3. 配信ツール ・画質 ・音質

1. 話者

オンラインのプレゼンの場合、話者と相手の距離は物理的には離れていますが、画面越しでは対面よりも近く感じます。そのため、途中で画面が資料に切り替わるとは言え、プレゼン時間中、映っている顔を見ていられると思われることは重要です。そのため、オンラインでも身だしなみや立ち居振る舞いには注意しましょう。 例えば、プレゼン中に飲む水も、画面越しではあるものの、相手からしてみれば目の前で飲んでいる光景になります。そのため、顔を大きく上に向けるペットボトルではなく、コップやストローを使って飲む方が良い印象を与えます。このように、対面のプレゼンでは些細な振る舞いでも、オンラインでは気にした方がいい行動があります。 また、オンライン会議やセミナーをイヤフォンやヘッドフォンで聴いている人も多く、話者の声がダイレクトに耳に入ってきます。対面以上に相手にとって心地よい話し方を意識しましょう。

2. 資料

資料では、文字、図表、写真、イラストなどが色とともに視覚に入ってきます。オンライン会議やセミナーでは、資料を投影するとほとんど話者の顔が見えなくなります。人間は自然と視覚から情報を得ようとしてしまうため、姿が見えない話者の話を聴かずに資料を読み取ろうとします。そのため、意識的に資料に載せる情報量を調節する必要があります。 また、資料の中に音や動画を仕込んで再生する場合は、相手がイヤフォンやヘッドフォンで聴いている可能性を加味して、音質や音量に気をつけましょう。

3. 配信ツール

オンラインのプレゼンでは、オンライン会議システムなどの配信ツールを使います。配信ツール、相手のパソコン、インターネット環境によっては、遅延が発生したり、画質や音質が乱れたりすることがあります。視覚や聴覚情報だけではなく、オンライン会議やセミナーそのものの体験が悪くなってしまうため、利用する配信ツールにも配慮しましょう。数ある配信ツールの中でも、Zoomは相手のPCに負担をかけずに安定した通信状態でオンライン会議とセミナーが実施できるので、おすすめです。
Zoomウェビナーとは?料金や使い方、Zoomミーティングとの違いを比較

オンラインのプレゼンで相手に情報を伝える5つのコツ

本ブログの冒頭で、人間は視覚情報が優位のため、オンライン会議やセミナーで情報を伝えることが難しい理由として、「気が散ってしまって資料を見ないから」、「資料に集中しすぎて話を聴かなくなるから」の2点を挙げました。また、プレゼンを構成する話者、資料、配信ツールと視覚、聴覚の関係性を説明しました。ここからは「気が散る」と「資料に集中しすぎる」を解決する、プレゼンのコツをご紹介します。

1. 冒頭でプレゼンの趣旨と流れを説明

相手に「このプレゼンは聴く必要がない」と判断されてしまうと、気が散りやすくなります。そのため、プレゼンの趣旨と流れを冒頭で説明しましょう。相手の中でプレゼンを聴かなければならない理由を作るのです。また、時間に余裕がある場合には、趣旨と流れを説明した後に、相手に追加で知りたい、気になることはないか確認すると、相手にとってプレゼンを聴く理由がより明確になるので、集中してもらいやすくなります。

2. 資料をプレゼン後に送付することを伝える

資料をプレゼン後に送付する予定がある場合、こちらも冒頭で伝えておきましょう。集中してプレゼンを聴こうと思っている人は、一生懸命メモを取ろうとしてくれます。しかし、メモを取ることに必死になられてしまうと、結果的にプレゼンに集中していない時間ができてしまいます。そのため、資料は後で送付するので、この時間はプレゼンを聴くことに集中して欲しいと伝えることをおすすめします。

3. 10分に1回は相手の様子を伺う

オンラインのプレゼンは、相手の顔色を確認しながら進めることが対面よりも難しい状況です。そのため、10分に1回は相手の様子を確認するルールを自分の中で決めておくといいでしょう。真剣に資料を見ている、要所要所でうなずいている様子であれば、プレゼンを見ている、聴いている状態と言えますが、目線が泳いでいる場合は別のことをしている可能性があります。また、目線は資料にあるがうなずいていない場合は、話を聴いていない可能性があります。その際は、名前を呼んで話しかけたり、質問を投げかけたりすると、意識がプレゼンに戻ってきます。 また、定期的に相手の様子を伺うことで、プレゼンのどの部分に興味があり、どの部分に興味がなかったのかを把握できます。商談などであれば、その情報を基に、今後のコミュニケーションについて戦略を練ることができます。

4. 資料では文字ではなく図表で伝える

資料を後日送ると伝えていたとしても、文字が多い資料を投影されていると、人は読んでしまいます。そのため、なるべく「読まれない」資料を作りましょう。例えば、今回のブログで紹介した感覚器官についての情報をプレゼン資料に落とし込む時は、「五感ごとの知覚の割合は、視覚が約80%、聴覚が約10%であり、残りの約10%が嗅覚、触覚、味覚と言われています」と文字で書くのではなく、シンプルに円グラフで表現します。このように図表やイラストを活用することで文字量を一気に減らせます。

5. シンプルな表現で伝える

プレゼンでは、1つの文章を長くしすぎず、シンプルな表現で伝えることを意識します。一番いい方法は一度台本を作って練習することです。文章を書く時は皆さん「。」をつけられますが、プレゼンや会話となると、無意識に延々と接続詞で文章をつなげる癖がある人がいます。また、1回話したことを別の言い回しで繰り返す癖がある人もいます。聴覚の知覚割合は約10%しかないので、誰でも理解しやすい表現、長すぎない文章で伝えることを心掛けましょう。

まとめ

今回は視覚と聴覚を切り口に、オンラインのプレゼンで相手に情報を伝えるコツをご紹介しました。しかし、どんなプレゼンであっても、そもそも相手が必要としている情報で内容が構成されているかが最も重要です。そのためには、日頃からターゲットが持っている課題意識、興味関心のあるテーマのリサーチやヒアリングを実施しましょう。 また、ウェビナーのような1対nのプレゼンには、配信ツールのQ&Aやアンケート機能を活用した、インタラクティブな仕掛けが有効です。この場合、スムーズな画面操作など、テクニカルなスキルがないと、プレゼンのテンポが悪くなる恐れがあります。Airz Webinarでは、オンラインでのプレゼンを改善するサポートやZoomウェビナーを活用した運営サポートを実施しています。相手に伝わるウェビナーを開催したいという方は、ぜひ一度ご相談ください。

この記事を書いた人

宮崎 俊行

一橋大学 経済学部卒。新卒で楽天株式会社に入社し、楽天市場事業部にてECコンサルタント職に従事。その後、同グループのフランス拠点 PriceMinister S.A.Sへ海外赴任を経験。帰国後、株式会社DONUTSのジョブカン事業部でビジネスサイド統括責任者として活躍。2019年に株式会社Airzを設立し、代表取締役に就任。2020年コロナ禍によるウェビナー支援の重要性を強く感じ、ウェビナー代行・支援サービス『Airz Webinar』とハイブリッド配信支援サービス『Airz Hybrid』を開始。国際機関から省庁、東証プライム上場企業から中小企業まで300回以上の支援実績あり。

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