学会のハイブリッド開催とは|メリット、デメリット、成功のポイントを解説

オンライン参加と会場参加を組み合わせた学術交流、学会のハイブリッド開催について基礎知識から、成功するためのポイントを伝授。ハイブリッドイベントの運営・代行会社が詳しく解説します。

ハイブリッド学会とは

ハイブリッド学会とは、オンラインと対面を組み合わせた学会開催のことを指します。この形態は、参加者のアクセスしやすさと交流の機会を同時に高めることができます。参加者は自宅やオフィスからオンライン参加することも、会場に直接足を運ぶことも可能です。この柔軟性により、地理的な制約を大幅に低減し、より多くの専門家や研究者が集いやすい環境を提供します。また、コスト面での節約も期待でき、開催側にとっても多くのメリットがあります。ここでは、そんなハイブリッド学会の特徴や、その導入によってどのような変革が期待できるのかについてご紹介していきます。

ハイブリッドモデルがもたらす参加者体験の変革

ハイブリッドモデルの導入は、参加者の体験に大きな変革をもたらします。従来の対面式では、会場の席が限られているため、参加者はそこに集まって同じ時間を共有することが求められていました。しかし、ハイブリッドモデルでは、参加方法を選ぶことができるため、遠隔地からの参加も可能となり世界中の人々との新たな繋がりが生まれます。例えば、国際的な学会においては、時差の影響を受けずにセッションに参加したり、異なる文化的背景を持つ参加者と議論を交わしたりすることも容易になります。さらに、リアルタイムでの質疑応答やディスカッションが行えるため、オンラインの参加者も現地にいるかのような充実した体験が可能になります。このように、ハイブリッドモデルは参加者の交流をより豊かで多様なものにしています。

技術の進歩が拡げるハイブリッド学会の可能性

技術の進歩はハイブリッド学会を開催することの可能性を飛躍的に広げています。例えば、ZoomやWEBEXのライブストリーミングやウェビナーの技術は、リアルタイムでのコミュニケーションを可能にし、参加者がどこにいても同じコンテンツを享受できるようになりました。また、AIや機械学習の応用によって、個々の参加者の興味やニーズに合わせてコンテンツをカスタマイズすることも現実のものとなりつつあります。こうした技術の進歩は、参加者にとって新しい価値を生み出し、学会主催者にとっても新たな挑戦として注目されています。そのため、今後も続く技術革新が、ハイブリッド学会をさらに魅力的なものに変えていくでしょう。

ハイブリッド学会開催のメリット

新たな学びと交流の場を豊かにするハイブリッド学会の開催は、これからの学術界にとって重要なメリットをもたらしています。これを実現するためには、オンラインとオフライン双方の利点を活かす必要があります。ハイブリッド開催が持つ最大の魅力は、柔軟性にあります。従来の対面形式に比べ、時間や場所の制約を軽減し、多様な参加者が学術交流に貢献できる環境を整えます。加えて、継続的な技術革新により、オンライン参加者と対面参加者との間のコミュニケーションも一層向上しているのです。

コストの効率化と参加者の地理的な制約の低減

ハイブリッド学会の開催には、経済的な観点から大きなメリットがあります。対面での開催だけでなく、オンライン要素を取り入れることにより、会場の準備や運営に関わるコストを節約できます。さらには、参加者が海外や遠隔地からであってもアクセスしやすくなります。その結果、参加者数を増やすことが可能となりますし、地理的な制約の影響を受けず、様々な専門家が集う場となります。交通費や宿泊費の節約も、参加者にとって嬉しいポイントです。

バーチャル参加が促進するセッションの多様性

バーチャル参加を取り入れることで、単に聴講するだけでなく、アクティブにセッションに参加し、ディスカッションを深めることができます。オンライン上では、様々なプレゼンテーションツールが利用可能であり、発表者と参加者との間でリアルタイムでのQ&Aセッションを実施することも簡単です。これにより、従来の学会では難しかった参加者同士の意見交換やコラボレーションの促進が期待されます。また、異なる専門分野の組み合わせによる新しい視点が生まれる可能性も広がります。

オンライン環境が可能にする新たなエンゲージメント

ハイブリッド学会では、参加者がオンラインツールを使用して積極的にコンテンツや議論に参加することが期待されます。双方向のコミュニケーション機能を通じて、対面では得られない新たな形のエンゲージメントが生まれます。例えば、バーチャルワークショップやインタラクティブな投票、ソーシャルメディアを介したディスカッションなど、従来の学会では考えられなかった方法で、参加者同士が繋がり、学びを共有できます。それにより、オンライン環境特有の新しい学会体験が可能となるでしょう。

ハイブリッド学会のデメリットとその対処法

学会や研究会のあり方が変わりつつある今、ハイブリッド開催は一つの大きなトレンドとなっていますが、この新しい手法が持つデメリットも正しく理解する必要があります。例えば、対面とオンラインの間の有機的な連携の難しさや、技術的な問題、さらにはセキュリティリスクへの対応など、ハイブリッド開催特有の課題があります。こうした問題に対処するには、計画段階でしっかりとリスクアセスメントを行い、適切な技術選定やサポート体制の整備など、対策を講じることが重要です。同時に、参加者への十分な情報提供とサポートが必要となります。

対面とオンラインのバランス課題

ハイブリッド形式の開催では、対面参加者とオンライン参加者が同等の体験を得ることが難しく、バランスを取ることが大きな課題となります。対面で行われる交流の機会はオンライン上でも同様に提供するべきですが、そのためには事前にきめ細やかなコミュニケーションプランを策定する必要があります。例えば、同じセッションをオンラインでストリーミングし、質疑応答もリアルタイムでオンライン参加者が参加できるようにすると共に、オンライン専用の交流の場を設けるなどの工夫が必要です。こうした取り組みを通じて、参加者全員が満足できる学会経験を実現するべく努力することが肝心です。

技術的障壁とセキュリティ上の懸念

ハイブリッド学会のもう一つの大きなデメリットは、技術的な障壁です。参加者や運営側が抱える技術的な問題は、学会の質に直接影響を与えます。また、オンライン配信のための高品質な映像や音声の技術、安定したインターネット接続などが求められますが、これらの資源が常に十分ではないことも懸念材料です。さらに、オンラインでやり取りされる参加者同士の情報や学会提供のコンテンツは、セキュリティリスクに晒されます。これらの問題に対処するためには、信頼されるプラットフォームの選定、適切なセキュリティ対策の実施、そして技術サポートの充実が重要です。敏感なデータを扱う学会では、高いレベルの情報セキュリティが求められ、対策の徹底は必須となります。

インタラクティブ要素の統合に対する課題

ハイブリッド学会では、参加者が積極的にセッションに参加し、相互作用を図るインタラクティブな要素が重要です。しかし、オンラインと対面の両方で参加者を巻き込む活動を企画し実行するのは困難であり、特にオンライン環境での参加者のエンゲージメントは対面よりも低い傾向があります。この問題に取り組むためには、オンラインツールを駆使したアクティブラーニングの技法や参加者同士がインタラクションできるネットワーキングイベントの充実などが効果的です。エンゲージメント向上のためには、ゲーム化要素や賞を提供するなどのインセンティブも有効でしょう。また、参加者が自身の意見や質問を気軽に共有できるような気配りも、インタラクティブ要素の統合を促進することでしょう。

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学会のハイブリッド開催を成功させるには?

学会のハイブリッド開催が注目されていますが、成功のためにはいくつかの重要なポイントがあります。対面とオンラインの両方での参加が可能なハイブリッド学会は、より多くの人々へのアクセスを提供し、また幅広い議論と協力の場を創出する機会を提供しますが、その運営には独自の課題が伴います。成功へ導くためには、綿密な事前の準備、安全かつ安心な配信運営、そして参加者エンゲージメントの促進が不可欠です。それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。

綿密な事前準備が成功の鍵

ハイブリッド学会を成功させるためには1つの大きな秘訣があります。それは、綿密な事前準備です。事前に会場の技術的な検証を行うこと、通信環境の安定性を確保すること、参加者やスピーカーが使用するツールやプラットフォームへの熟知が挙げられます。また、疑問や不具合が発生した際のトラブルシューティングプランの策定も欠かせません。参加者には事前にハイブリッド形式の操作方法やスケジュールを明確に伝え、当日の混乱を避けるためのガイドラインを提供することも成功への鍵となるでしょう。

安全安心な配信運営のポイント

安全で安心な配信運営を行うためには、運営側のセキュリティ対策と平行して、参加者への情報提供が必要です。配信システムの選定には、セキュリティ規格を満たしているか個人情報を守るための対策が施されているかを重点的にチェックする必要があります。同時に、ハッキングや不正アクセスを防ぐための監視体制も整えるべきです。配信中のトラブルへの迅速な対応や、参加者のプライバシーを尊重した運営が、参加者に安心感を与えることに繋がるでしょう。

参加者エンゲージメントの促進も重要

学会参加者が積極的にエンゲージメントを示すためには、対面とオンラインの双方に魅力的な要素を提供することが不可欠です。インタラクティブなセッションの企画や、オンライン参加者もリアルタイムで意見を交わせるシステムの導入が効果的です。また、ハイブリッド学会独自の価値を生み出すためには、異なる場所にいる参加者同士が交流できるネットワーキングの機会を創出し、積極的に関わり合いを持てる仕組みを提供することが求められます。参加者同士のコミュニケーションを活発化させることで、学会全体のエンゲージメントを高めることができるでしょう。

まとめ

ハイブリッド学会の開催は、オンラインと対面を融合させた新しいフォーマットです。本記事では、そのメリット、デメリットに加えて、成功へ導くためのポイントについて深掘りしました。コスト効率の向上や地理的制約の克服というメリットがありますが、同時に技術的障壁やインタラクティブな要素の統合という課題も浮かび上がっています。成功のためには、綿密な事前準備、参加者とのエンゲージメント強化、そして、バーチャルと対面のセッションをスムーズに連携させるテクノロジーの導入が重要です。コスト管理やセキュリティ、プライバシー保護もハイブリッド学会運営には不可欠な要素です。安全安心な学会開催にはハイブリッド配信の代行サービスを使うのもおすすめです。

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この記事を書いた人

宮崎 俊行

一橋大学 経済学部卒。新卒で楽天株式会社に入社し、楽天市場事業部にてECコンサルタント職に従事。その後、同グループのフランス拠点 PriceMinister S.A.Sへ海外赴任を経験。帰国後、株式会社DONUTSのジョブカン事業部でビジネスサイド統括責任者として活躍。2019年に株式会社Airzを設立し、代表取締役に就任。2020年コロナ禍によるウェビナー支援の重要性を強く感じ、ウェビナー代行・支援サービス『Airz Webinar』とハイブリッド配信支援サービス『Airz Hybrid』を開始。国際機関から省庁、東証プライム上場企業から中小企業まで300回以上の支援実績あり。

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